――今から17年前。

 夕日の射し込む図書室で男子生徒が死体となって発見される。
 彼はこの高校に通う2年生。

 可哀想な男子生徒の躰は、いくつもの杭によって壁に縫いつけられた状態で発見された。
 無数の杭は、肉を貫通してコンクリートの壁に深く突き刺さっており、
 人の力でそれを実行したと考えるには無理があった。
 そして、生徒の足元には、血で描かれた魔法陣が残されていた――

 * * *

 この学校には魔物が住みついている。

 生徒の間でそんな噂が立ち始めたのは、この事件が起こってから。
 当時の捜査は難航し、犯人を絞り込むことすら出来なかったという。

 現在図書室は改装されていて、事件の面影は残っていない。
 だが、事件が起きた日の黄昏時になると、17年前の状態に戻ると囁かれていた。

 オカルト話が大好きなとある女生徒が、友達数人に声を掛け、検証してみようと誘いをかける。
 集合場所は、被服室。
 授業が終わった後、一度集合してから図書室へと行くつもりらしい。
 真っ先に被服室に到着した彼女は、これからやってくる友人を明るく出迎える。

 ―――"その時"になるまで、あと少し―――


■DATE

青玲学園 148 in the Twilight

in the Twilight wiki

2012/9/27〜2012/10/09

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