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人狼物語 執事国103 in the Dead of night

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2013/02/28〜2013/03/14



 同じ市内の高校で、集団失踪事件が起きて早数ヵ月。
 その事件を切っ掛けに、市内の高校生の間でオカルトが流行り始めた。
 煌星学園の生徒たちも然り。彼らもまた、妙な都市伝説の類に関心が向いているのだった。

 * * *

  『「偽汽車」って知ってる?』

 それは休憩時間の他愛もない話題の一つだった。
 アンは、少しだけ得意げに、自分が知っている都市伝説を語り始める。

  『ちょっと遠くにさ、松柏駅っていう無人駅があるじゃん。
  あそこの駅で、土曜の24時頃、警笛が聞こえるらしいの。
  その音は偽汽車のもので――まあ、要は幽霊電車ね。
  音を聞いたらすぐにその場を離れないと、電車に連れて行かれちゃうんだって。
  連れてかれたら、もう二度と「こっち」に戻れない、って。』

 話している本人ですら半信半疑ではあるのだが、友人達に向けられる興味の視線は心地よい。
 少し前に起きた事件も一部では「神隠し」だと言われているし、その手の話題は食い付きがいいらしい。
 実際に音を聞いた人が居るとか、その駅で人が消えた事があるだとか――
 一通りの情報を話したところで、アンはこんな提案をしてきた。

  『その音の正体とか知りたくない?次の土曜日、行ってみようよ。』

 肝試しをするような軽めのノリで、友人達もその話に乗ってくれた。
 その内の誰かが、人数は多い方が楽しいと提案したのを切っ掛けに、その話はいつしか周囲に波及する事になったのだった。

 * * *

 そして土曜日の深夜。
 普段のこの時間は静かだった駅には、学生達の姿がちらほらと―――。
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